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huangfeili

不思議で仕方ない

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不思議で仕方ない


この記事が公開される(された)日の事ではない。それが何だったのかはInstagramで。そしてその写真もその景色と時の事ではない。しかしながら、十分なものだとも思っている(写真が、これから記す事柄とは厳密には少し異なるという事だけ断って)。


その日のレコーディング作業は予想外に上手くいかなかった。精神的にも肉体的にも準備万端で、これを持ってあとは作業を進めるだけだというのに、いざ作業が始まると空回りする。調子が出てくるまで時間が掛かるかなと、丁寧に丁寧に進めるも上手くいかず。慌てる気持ちは全く無いのに、現実に現れるものだけが崩れる。

もどかしい、ともまた少し違う。不思議で仕方ない。サイコロを何百回振っても「6」だけが決して出ないような。何かが在る。しかし理由が分からない。何かが引っ掛かっている。何かが訴えかけている。ネガティブな感加州健身中心情は無い。なのに作業だけが上手くいかない。嫌な予感とは異なる。

1時間程、そんな感覚が繰り返され、ようやく作業を進める事を諦める。今日はスッパリ忘れようと、外出。昼間と呼ばれる時間はとうに過ぎていたがランチを食べに、近隣のショッピングモールのフードコートへ(そこから眺める景色がお気に入りで、よく利用している)。そんな流れで、素晴らしい景色を眺める事が出来たのだ。

青空と白い雲、黒い雲と夕焼け、隠れた太陽が創り出す幾つものスポットライトのような輝き。またそれが海に反射し、キラキラと揺らめいている。冬の澄んだ空気が手伝って、奥には富士山の輪郭が浮かぶ。フードコートの窓ガラスが薄いグレー掛かっているのが幸いし、直接眺めるよりもコントラストがハッキリとし、肉眼で光の線を眺められる。

きっとそれは、ある程度のカメラと腕があれば、写真にも残せるのだろうが、自分に難しいのは明らかだった。それならいっそ風景を眺める事に費やそうとしたが、この心持ちの記念に、1枚だけは手持ちのiPhoneで撮影した。椅子に座り、景色に溶けるように、気持ちを落ち着かせる。

少しだけ、周囲を気にする。近くのテーブルにはカードゲームに興じる男子高校生が2人。後ろには何かの資料とノートパソコンを広げながら作業をする男性。どちらも、外の景色の事は気にしていないようだ。瞬間「なんてもったいない」と思ったが、すぐにその考えも捨て去った。

思考に言わせても、これはこれで贅沢な事だし、人は見たいものを見るのだ。仮に泣きわめく子供が居ても、喧嘩するカップルが居ても、それはそれなのだ。そう考えると、その考え自体が景色に溶け出した。何故なら真っ黒い雲が、あんなに美しい風景を演出し得るのを、俺は今まで知りもしなかった。

予想と予感。きっとあと数分経てば、あの黒い雲の下から、太陽が姿を見せてくれる。そして、このガラス越しであれば、太陽を眺めていられるはず、そしてそれはとてつもなく神々しい眺めになるのではないかと。此処にただ座ってさえ居れば、ほぼ間違いなくそれを体験出来るはずだと。

やがて太陽の輪郭がゆっくりと姿を現す。光の筋が強くなる。顔に光の柔らかさを感じる。まさか自分なんぞにこんなに素晴らしい時が訪れようとするとは。いやいや、卑屈になるな。ただ見るのだ。そしてその思考をも手放すのだ。ただ在れ。言葉に囚われるな。この言葉にすら。ただの『命』に。

丸い太陽が現れると、全ての言葉が消えた。美しいだとか、素晴らしいだとか、どんな形容詞も、それそのものを完璧に表し得ない事に気が付く。全ての自然物と、全ての人工物への感謝の念。もしかしたら、地球上の全ての人間の中、今、ここで、最も幸せなのが自分なのか。そんな考えも浮かぶが、それもすぐ溶ける。相対性は皆無。ただ絶対的な幸せ。

時間にするとどれ位だったろう。上手く振り返れないのだが、ただ、胸の内にその景色が焼き付けられた。目をつむっても、目をつむらなくても、いつでもそれを思い出せる。思い出すと、胸に光が灯る。こんな想いを、誰かと分かち合えたら。あの場でそれは叶わなかったが、自分の何かが、それ以前とはまるで変化しているのに気が付く。

二日後。今度は車の運転中、ふと上を見上げると、雲に見え隠れした、丸い月が観えた。月とは、こんなにも美しかったか。今まで観てきた月は何だったのか。そもそも、自分は今まで月を観ていたのだろうか。言葉で考えるほど滑稽になりそうだったが、その月が、今までの人生で最も美しく観えたのに間違いなかった。

こんなにも幸せで良いのだろうか。神さまにありがとうを伝えたい。それを眺める事を叶えたこの両の目と身体に、その瞬間に居合わす事を叶えた判断と流れに、いつか分かち合える人と人たちに。感謝を伝える。ありがとう。loeroui Blue Hope The scenery on the road mikeini yuenui 愛は無の悔の摂理 夢は遠くな のんびりの達人 一つの美しい And you together romantic
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